2023年06月10日

国際競争力は地に落ちた !? 

Dreams2023 6月10日 SAT

台風に伴う梅雨前線の影響による豪雨災害もあり、あらためて自然の恐ろしさ、偉大さを実感しております。

『農業新聞6月9日号』から、こんなコラムを見つけました。

“聞いてる話と違うけど” 日本がどうしても勝てない相手とは?


(農業新聞6月9日号 地域エコノミスト 藻谷浩介氏)

「国際協力力は地に落ちた」と騒ぐ日本人。 しかし当欄でこれまで指摘したように、昨年の輸出はバブル期の2・5倍で史上最高だし、経常黒字もバブル期の2倍を計上した。では日本は、どの国から黒字を稼ぎ、逆にどの国に黒字を貢いでいるのか。

ハイテク工業国に敵なし

当然だが日本は、中東やロシア、豪州、インドネシアなどの化石燃料産出国に対して赤字だ。

それでは工業国同士ではどうか。 
米国、中国(+香港)、台湾、韓国、インド、英国、ドイツ、スイスの中で、日本の方が赤字の相手国はどこだろう?

 米国  ・・・・・・・・・ 日本の最大の貿易相手国であり、昨年は過去最高水準の17兆円の経常黒字となった。
 中国(+香港)・・・ 今世紀に入り、経常黒字が定着。 中国の経済失速で昨年は3兆2千億円とやや黒字幅が減った。
 台湾 ・・・・・・・・・  日本の2兆3千億円の黒字。
 韓国 ・・・・・・・・・  2兆9千億円の黒字。
 インド ・・・・・・・・  1兆3千億円の黒字。
 英国 ・・・・・・・・  3兆9千億円。
 ドイツ ・・・・・・・  1兆円の黒字。
 
これら工業国は日本から、機械、ハイテク部品、高機能素材といった、B to B の工業製品を買うからだ。

事実は「聞いている話と違う」。 噂への同調は禁物だ。    (とした上で、)

めざせ「6次産業立国」  

他方で、化石燃料を産出しないのに日本が赤字になっている相手は、

 スイス  ・・・・・  時計や医薬品の輸入で △5千億円、
 イタリア、スペイン、フランスに対し、ワイン、パスタ、生ハムなどの高級農産加工品や服飾品の輸入で、△2千億円~5千億円。

本当に国際競争力の強いのは、これら「6次産業立国」の面々なのだ。

だからこそ、日本の農業と農産加工工業に奮起を期待したい。
既に日本産の食品を愛好するシンガポールからは、昨年4兆7千億円もの黒字を稼いでいる。

インバウンドの波に乗ってこれを他国に広げていくことが、日本の未来を確かにする。 (終)
    


Posted by iidasueo at 12:16
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